北海道のスーパーで魚屋をやって20年以上、魚のことは魚屋に聞け!!長年培った技術、経験、知識をお教えします。
生筋子を購入するとなると、
スーパーでも、かなり高額な買い物ですよね。
1パック1000円以上しちゃいます。
そこで、今回は時期に合った
失敗しない生筋子の選び方を紹介します。
時期に合った、
生筋子って
どーいうこと??
生筋子は時期後半になって来ると、卵が固くなっていきます。なので、時期に合った選び方が大事になってくるのです。
生筋子の選び方
生筋子の選び方で、オールシーズン共通なのが、鮮度です。
鮮度が悪いと、生臭い感じのイクラが出来上がる場合もあります。
ちゃんとした、ほぐし方をすれば、生臭さは解消されるのですが、鮮度が悪いと歩留まりが悪い‼️
歩留まりって専門用語かな?
生筋子をほぐした時に、残るイクラの量が少なくなるのです。
どのくらい減るのかは、
こちらをよんでね。
生筋子の鮮度の見分け方
生筋子は鮮度が悪くなって来ると、色が変わっていきます。
鮮度がいい生筋子は、鮮やかな赤色をしています。
鮮度が悪くなるにつれて、茶褐色に変化していきます。
色の違いがわかります?
手前から、鮮度が悪い順に
並べてみました。
生筋子の前半から中盤時期にかけての選び方
生筋子は、北海道のスーパーでは、例年、お盆開け位から店頭に並び始めます。
時期前半(9月中旬位まで)の選び方としては、
まだ、卵が成熟していないので、卵の粒が大きいのを選ぶと良いです。
卵が小さいと、まだ、卵の皮が薄くつぶれやすいです。
時期中盤(10月初旬位まで)の選び方としては、
前半と一緒で、卵の粒の大きいの選ぶと良いです。
時期として、一番いい時期なので、そんなに小さい粒もありません。
特別大きな粒は、大粒として若干高く売られるようになります。
生筋子の後半時期の選び方
一番大事なのは、ここからです‼️
時期後半(10月中旬位から)の選び方としては、
今度は、全く逆の卵の粒が大きい粒より、小さい粒を選ぶと良い。
どーして⁉️
生筋子は、時期後半になるとイクラの皮が固くなるからです。
大きい粒の方が、固い可能性が高いです。
生筋子の皮が固い理由
生筋子は、時期後半になるとイクラの皮が固くなってきます。
これは、生筋子が成熟して、鮭が産卵時期を迎えているからです。
もう一度言います。
生筋子は、時期後半になるとイクラの皮が固くなるのです‼️
調理に失敗した訳でもないですし、魚屋が悪い訳でもありません。
この時期、生筋子は固くなるのです。
スーパーでは、POPや印字などで、粒が固くなってきています等の表示がされます。
固くない生筋子の見分け方
皮が固いイクラを、醤油漬けにすると、
食べたときに、皮が口の中に残るのならまだしも、
ピンポン玉のようになり、噛み潰せなくて口の中で、イクラが遊びだすということになります。
そうならない為には、固くない生筋子を選ぶしかありません。
選ぶポイントとしては、
生筋子を見て、やたら光沢のある筋子は卵が固いです。
パックされている生筋子を上から、軽く撫でてみて、
ゴツゴツした感触がするなら卵は固いです。
この時、万が一ラップに穴が空いてしまったら、店員さんに教えてください。
『これ、穴空いているよ』でいいです。
ラップが破けたままになっていると、生筋子が乾いてしまって売り物にならなくなるので・・・
お願いします。
わからないときは、店員さんに聞くのが手っ取り早いですね。
固い生筋子の対処法
ネット上では、
ほぐす時にお湯をかけたから固くなった。
洗いすぎたから固くなった。
とか、色々情報があふれていますが、
違います。
もともと、卵が固いのです。
お客様の中でも、
『1回目は、美味しくできたけど、2回目失敗しちゃって・・・』
話を聞くと、時期後半になると皮が固くなることを知らなかったみたいです。
時期後半に固くなるのを知っていれば、調理方法も変わってきます。
生筋子をほぐす時に、固さは把握できます。
ほぐしたイクラをつまんで、
潰してみてください。
簡単に潰れるのであれば、
醤油漬けにしても、何も問題ありません。
簡単に潰れるけど、潰したイクラの皮が厚いようだと、
醤油漬けにしても、
若干、口の中に皮が残る程度です。
簡単に潰れない、潰れるけど残る皮が厚い(固い)のは、
醤油漬けにすると、ピンポン玉となって、噛み潰せなくて口の中でイクラが遊びだします。
皮が固い生筋子は
どーしたらいいの❔
皮の固い生筋子は、
どーやっても皮を薄くすることが出来ません。
なので、醤油漬けは諦めてください。
間違わないでください‼️
捨てろとは、言ってません‼️
塩イクラにしてください。
塩イクラにして、水気を取ることにより、ピンポン玉は解消されます。
お客様から、どーしてこんなに固い生筋子を売っているのですか?と言われたりしますが、醤油漬け以外に調理方法があるからです。
まとめ
生筋子の選び方は、
鮮度の良いもので、
時期前半から中盤は、
粒が大きいものを選んでください。
時期後半は、逆に粒が小さいものを選ぶと良いです。
時期後半は卵が固くなります。
卵が固くなることを知ってください。
卵がとても固い場合は、
塩イクラにすると、ピンポン玉は解消されます。
以上
時期に合った失敗しない生筋子の選び方と固い生筋子の対処方
おしまい‼️